押し売りさん
子どものころ といっても小学生のころだったと思いますが 押し売りという人が来ました。
母親が応対したのですが たぶんゴム紐を買ったように覚えています。
ゴム紐の他には 歯ブラシもあったようなうっすらとした記憶があります。
家にやって来た時のあいさつに 「戦争であれこれ」といったようなことも思い出します。土間の敷台に腰を掛け 風呂敷からわずかな品物を出して並べていました。
その人が帰ったあと 「あれは押し売りだ」と母がいったので 押し売りさんという人がいることを初めて知りました。
いあ こんな昔話を突然思い出したのは お参り先でひとこと話す法話と押し売りとが重なったのです。
もちろんギャグのように思ったのですが お話しをする光景を 新人類のような人からどう見えるか考えたのです。
「お話を聞きたい」と思っておられるかどうか確かめもせず この場こそ布教のチャンスだと話しているのです。
もし確認してから始めるようなことになったとき 「ぜひ」といっていただけるようにならなけらばなりませんね。