かげふみ
なぜかよくわからいのですが 「かげふみ」のことが頭に浮かびました。
「かげふみ」は もう死語の引き出しに入れられてしまったことばです。
煌々と降る月の光の庭で ときには学校帰りの道などで遊ぶ 子供の遊びのことです。
お互いが 相手の影を踏んだり踏ませないように逃げ回るといった単純な遊びでした。
なぜこのようなたわいもない遊びのことが脳裏に浮かんだのか 考えていました。
影は実態ではないのですが 「三尺下がって師の影を踏まず」ということわざのように 実態が映すものを実態と同じようにみる思い方があったのです。
お世話になったお方がお亡くなりになったというお知らせを受け ご遺体を前にして生前のお姿が蘇ったのです。
お別れのときに浮かぶ人の一生は 何かの光に照らされて見える影の一コマと思ったのです。
熱心に仏法を聞いておられた故人のお姿に 合掌された影が見えたように感じました。