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成仏の種

過疎四苦八苦

成仏の種



共同墓地に行ったら 管理してくださっている方がおられ 立ち話をしました。

「この新しいお墓は すでに大きなお墓をお持ちのお方のものなんですよ。どうしてもご先祖と一緒のお墓には入りたくないらしくて」と話し 2基のお墓を案内してくださいました。

お話を聞きながら ついにこのようなことが起こってしまったかと 申し訳なく思いました。

浮世の愛憎を 死後まで抱えて行かせることになったのです。

ご本人がそうしようと思われた因縁話も聞きました。

「自分が嫁に来てから ずいぶん舅さんたちにいじめられた」のだそうです。耐え忍んできた恨みを お墓を分けることで納めたいと思われたらしいのです。

そこに成仏の芽は見えてはいませんが 間違いなくきれいな花の種は落ちているのです。

まだ 怨愛の情を超えた世界とつなっがっていることに気づいていただけていないだけなのです。

この事実は 「お坊さん!こんな悲しい思いをいつまでもさせないように しっかりしてくださいね」といわれているようでした。

雲一つない5月のお昼 真っ青な海原を遠望しながらしばらく佇んでいました。