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過疎四苦八苦
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老後の都会暮らし

過疎四苦八苦

老後の都会暮らし




「私は昭和35年に故郷を出ました」というお方が 突然和歌山からお見えになりました。年齢から計算すると その方が15歳の時のことになります。

「なぜ和歌山に行かれたのですか」ときっかけを尋ねたら 自分の家の近くから和歌山に出て左官業をしておられる人に誘われ 弟子入りしたのだといわれました。

戦後15年経ってはいましたが 当時は子どもがたくさんいました。そして田舎には仕事が少なかったのです。

その後の経緯はわかりませんが 今はタクシー会社で運転手として働いておられるようで そろそろ辞めるつもりだと話されました。

このたび故郷に帰って来られた目的はお墓参りらしく 両親のお墓を管理している弟さんのところに来ておられたようでした。

お子様もなくアパートでの一人暮らしで やがて独居老人になる将来が不安だと心配しながら 故郷を懐かしんでおられました。

退職後は田舎で過ごしたいという兄弟話もあったらしく 「田舎は人情味があるから」とつぶやかれ声を聞いて 都会の暮らしを想像していました。