同じことを何度も話す
お参りに行くと 10分ばかりのご法話という仏法の話をします。
そのとき毎回同じ話ばかりを話すことは面白くないと思っていました。聞く人はどう感じておられるのか尋ねたことはないのですが 自分がそう思っていたのです。
なぜそう思うのか深く考えてはいないのですが 「またその話か」とか「この前も聞いたよ」と思われることがいやだと思う気持ちはあります。
また「この話しか知らないのだろうか」と思われたりすることもしゃくに障る気がしていたのです。
ところが昨日ふと 「大事な話は繰り返さなければいけないのではないか」と思いました。
そのきっかけは 先日「宗教を聞くことは 役には立たないかも知れないが 大事なのです」という布教使さんの話を聞いたことでした。
そのときから 「なぜ大事なのだろう」「役に立たなくても大事なこととはどういうことなのだろう」と考えていたのです。
答えが出ているわけではないのですが 長い間学んだり聞いてきた仏教のお話しを思い出しながら 「仏法を聞くことは大事です」と同じ話を繰り返しています。
役に立つかどうかわからないことなので 役に立つとはいえないのですが 「我に返る」ことが出来るからです。我に返れば何かに気づくことが出来るからです。
これからはためらうことなく 同じ話を繰り返します。