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過疎四苦八苦
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障碍物

過疎四苦八苦

障碍物



「おのおの10余カ国のさかいをこえて 身命をかえりみずしてたずねきたらしめたまう おんこころざし ひとえに往生極楽のみちを問い聞かんがためなり」ということばが 『歎異抄』という本に書かれています。

親鸞聖人が 京都まで自分を訪ねてきた人々に話されたときのことばです。

このことばが交わされた時代は 鎌倉時代で 遠い昔のことですが 今の時代に置き換えてみたら大変勇気をいただくことばに聞こえます。

過疎化が進む地方都市は 懸命にIターンとかUターンをすすめ その方策を考えています。工場誘致や起業や子育て支援に施策を打ち出して 地方への移住を計画されているのです。

ところがこの古いことばの出来事は 「往生極楽のみち」という 一本の道のことを聞くために はるばる関東から訪ねたという出来事です。当時の人にとっては その道を聞くことが それほどまでに大事なことであると思っておられた事実です。

日本の観光地が若者や外国からの人で賑わいますが それは何かを求めて遠くからやって来ているのです。

「上手に仕掛けられた 関心が湧く何かがそこにあり」 そして「それは誰でも手にすることが出来る」ものだからでしょう。さらにそれを「多くの人に知らせる」専門業者やSNSのような手法が整っているのです。

多くの人は「往生極楽のみち」などに関心はありませんが 関心が湧くような仕掛けがあれば可能になるという実例です。

当時の人が大事に思っておられたことが 現代では無意味なことになったのでしょうか。きっと雑音や障碍物のために 気づかなくなっているだけだと思っているのです。