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過疎四苦八苦
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海の祭り

過疎四苦八苦

海の祭り

隣町は かっては漁業で栄えた村でした。漁師さんや採れた魚や海産物を売る人たちで賑わっていたのです。

この町では毎年7月になると夏祭りが行われます。4キロほど離れた浜に近い島の神社から 村の仮殿にご神体を迎え 2日間の祭礼が行われるのです。

初日の夜は漁船に引かれた舟に乗せられたご神体が 鉦と太鼓を打ち鳴らし かけ声を掛けながら人々が出迎える浜に上陸されるのです。そして2日目の夕方には島にお送りするというお祭りです。

お魚がいなくなり 漁師さんも住民も激減しました。高齢化もすすみ かってのお祭りの賑わいはすっかり消えてしまいました。

21日の夜 迎え船が戻るところを見に行きました。

7艘の舟が凪いだ海上を 鉦と太鼓に合わせたかけ声とともに 滑るようにゆっくりすすんでいました。灯された灯が海面を照らし 隊列を組んですすむ様子を 無言で眺めました。

波の音が消え 船を曳く男衆のこえが海いっぱいに響いていたのです。はるか沖にはイカ釣り船の漁火が並んで 前をすすむ神様船を見送っているような不思議な感覚を覚えました。

過疎高齢化とともに このお祭りを続けることが出来なくなることも考えられます。

お祭りは人の力で支えられる行事です。どうなってゆくのでしょうか。