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過疎四苦八苦
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写真撮影

過疎四苦八苦

写真撮影



先日のお葬式で見た光景は少しひどいものでした。

葬儀が終わってご遺体を火葬場に運んだときのことです。遺族のひとりらしい長身の男性が、ミラーレスのカメラをもっていろんな角度から撮影を始められたのです。

初めのころは遠慮がちに少し離れた位置での撮影でしたが、次第に大胆になり、ついにはご遺体のお顔の真上から至近距離で撮影を始められたのです。

周囲で見送っておられるご遺族の様子や、棺にお花を入れておられる場面を少し離れて撮影しておられるときはそんなに不快な気持ちにはならなかったのでが、読経する私の姿やご遺体まで撮影を始められるようになって不快感は頂点に達しました。

死者に肖像権があるとかないとかの問題ではなく、棺に入れた死者のお顔を写してそれをどうなさるつもりなのだろうかと思うのです。

ご遺体のお顔は、長い闘病生活でやつれたお顔であったり、薬害でむくんだお顔であることが多いものです。もちろんそのお方のお顔もお元気であったころのおだやかさはありませんでした。

親子とか夫婦のような身近なお方が、葬儀が始まる前に撮影なさることはまだ許せますが、まるで事件現場のカメラマンの気分で撮影されることは非常識きわまりない行為と感じたのです。

故人の記憶は、おひとりおひとりの身体に残すだけで十分だと思います。