お宮参りがしたかった
初参りの記念に経典や念珠、式章などを差し上げ、一連の行事が終わったあとしばらくの懇談をしました。
そのとき若いお母さんが、「どうしてもお宮参りをしたいと思っていたので、それが出来てよかった」とうれしそうに話してくださいました。
お寺参りとお宮参りは違うのですが、このお母さんの話しぶりではまったく同じことのように思っておられ、天真爛漫に話されたのです。
そのことについてあえて指摘も説明をしようと思いませんでした。そして「これからの人生で、行き詰まってどうにもならなくなるようなこともあると思います。どうにかしたい、どうしたらいいのだろうと思案したりヒントをいただくところがここですよ。仲良くのびのびと見守ってあげてください」とお話ししました。
最初のボタンの掛け違いはあったとしても、選んでくださった服がもっともお似合いでお気に入りの服であるようにしたいと思いました。仏教にはその力があるのですから。