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こんな人が暮らすまち

過疎四苦八苦

こんな人が暮らすまち

昨日の午後、電話で「今からお寺を出てお邪魔しようと思いますが」とだけ話し、懇意にさせていただいているお方のお宅に向かいました。

差し上げたいものがあったのでお届けしようと思ったのです。

その方のお住まいは急傾斜の石段の上にあって、玄関まで少し時間がかかります。雨のときや荷物があるときは、一休みしたくなる石段です。

国道を走らせてお宅への進入路に近づいたとき、入り口に腰掛けて座っておられるご本人を見つけました。

私を待って下さっていたのです。階段を上らせては申し訳ないと気遣って下さったことは明白でした。

高齢化した地域で暮らす人にとって、このような心遣いはとてもうれしいものです。小さな思いやりですが、これが布施というものだと思いました。

お金ではない布施のことを「無財の七施」といいます。柔和な顔、優しいことばかけなど、自分の身体で出来る七つのほどこしのことです。

このお方が階段の下まで降りて待って下さったことは、自分の体力と時間を相手のために使うという「身施」なのです。

簡単に用件を済ませ、次のお参りに行きましたが、こころ和む一日を過ごすことが出来ました。

私たちの周囲に、こんな人が暮らしておられることをうれしく思います。