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アーカイブ:2020年
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6月

過疎四苦八苦

網戸を洗った



昨日は梅雨の晴れ間。庫裏の廊下と部屋のガラス窓と網戸を洗いました。

大小あわせ ガラス窓は33枚 網戸は20枚ありました。

本堂とか会館にも同じくらいありますが 今回は庫裏のものだけを洗いました。

新型コロナウイルス感染防止の自粛が緩やかになり 中断していた行事を始めようと思っています。

念のために 窓を開け風通しをよくして行事を行うことにしています。そのために窓ガラスを磨き 網戸をきれいにして さわやかな風を入れようと考えているのです。

周囲の緑を眺め きれいになった網戸を通して入ってくる風を体に受けながら話し合う。

そんなことを想像しながら 2時間ばかりできれいに洗い終わりました。


 

 

庭は先生



毎日のように庭に出ます。花やハーブなどを育てている庭です。

毎日の仕事は 水やりと咲殻取りとか消毒や草抜きです。

暑さが厳しいため朝と夕方の数時間しか出られませんが そこでいろんなことを学んでいます。

この時期はドクダミの小さな白い花があちこちに咲いています。

においがきつく抜きたくなる草ですが 遠くから見ると素朴でかわいい花です。

次々に広がるミントの中に入り 香りを嗅ぎながら間引くこともあります。地中に伸びた根っこをみると 見えないところの大切さを教わります。

芽を欠くことで新しい芽が生まれること。かならず光に向かって伸びる姿。人間世界と変わらないことを学びます。

土がよくなるとミミズが増えます。ミミズが増えるとモグラがやってきます。

今年はモグラが少ないので 土がよくないのかと思いますが 大きな花がたくさん咲きます。

なぜだろうと 次々に課題をもらっています。


 

 

断捨離



「断捨離の哲学」という講義があったらおもしろいと思います。

「なぜ断捨離をしたくなるのか」というタイトルにしたら 人間の欲とか衝動という心理が学べます。

「なぜ断捨離が必要か」というタイトルなら 文化や風俗の歴史を学ぶことができます。

「上手な断捨離の方法」を考えるとしたら 国際交流とか社会の仕組みを学ぶことになるでしょう。

どこかの家でどなたかがお亡くなりになると 断捨離が始まります。

まず故人の部屋とか持物を片づけるとき 第一次断捨離という行動があります。

そのとき気づいたものを捨てる 第二次断捨離までの間隔のこと。

「ライトバンで約20回 4トン車で3回捨てに行きました」というお宅や 軽トラで10回以上といわれたお宅。

今月続けて周囲から断捨離の話題が出たので考えたことです。

「さあ始めよう」と 腰があがらないことを学ぶ講義も人気になるのではと思います。



 

 

新しい職業



いろいろ新しい職業が誕生しているようです。かっては誰も想像することができなかった職業です。

オンラインゲーマーとかユーチューバーとか。

私が思うに ゲーマーというのは昔パチプロといわれ パチンコで稼いでいた人たちと同じですね。

当時のパチプロの中には いわゆる反社会的な人たちがいましたから 私のイメージでは職業ではなく遊び人という感じがありました。

ところが今や世界中で 職業として公認され 就職希望者がおおぜいいるらしいのです。

プロゲーマーが元パチプロとしたら ユーチューバーはかってのサンドイッチマンのようにも思えます。

時代が変わり媒体が変わっても 体を使って人々を笑わせて商品の紹介をする仕組みは同じに見えるのです。

サンドイッチマンが消え パチプロの話題が聞こえなくなってずいぶん時が過ぎました。

ゲーマーやユーチュバーという職業も長く続かず やがて消えるでしょうが それがいつかはわかりません。

二つの時代を俯瞰しているような 不思議な感じがしています。


 

 

自分の土俵



最近「ブランディング」ということばを聞く機会が増えました。

昔は「自分の土俵で勝負することが大切だ」といっていたことが 少しスマートに話されているのです。

なぜあらためて今そんなことをいい始めたのか。

たぶん 世の中が均一化して個性が薄らいできたからでしょう。

お寺とかお店の中にいると 自分のブランドは明確であると思っています。ところが外にいる人には 同じに見えているようです。

外部の人に 自分はどう見えているか。冷静に評価すると曖昧であることに気づかされます。

あえて違いを鮮明にしようとすると無理が生じます。

「自分がしたいこと」「自分がありたいこと」を 自分サイズで 自分に正直に描き伝えることがブランディングだと思います。

時間がかかったとしても それが描けるまで描いては消し消してはまた描くことを続ける。

それがお店やお寺を預かる人の責任と思います。


 

 

献立打ち合わせ



研修のお客さまをお迎えするため 献立の打ち合わせがありました。

調理担当のスタッフ3人がお見えになって 2時間近くあれこれと話し合っておられました。

新型コロナウイルスの自粛期間が終わり 久しぶりの研修会です。

お昼ご飯のメニューは 一汁一菜ですから簡単です。

この研修は少人数で 半日間みっちり話し合いますからお疲れになります。

そこで夕食では楽しんでいただけるように ご馳走を考えるのです。

原則は地産の食材 旬の食材を使うことです。その食材を少しおしゃれに料理しようと話し合ってくださいました。

フレンチとかイタリアン あるいは和会席のような料理ではなく それでいて日常のお惣菜でもない。

少しだけおしゃれな家庭料理を話し合っていただきました。

当日が楽しみです。


 

 

業務用スーパー



「業務用スーパー」というスーパーマーケットに行きました。

そう名乗っているお店を数件知っていますが 同じ名乗りでも内容には少しずつ違いがあります。

先日行ったお店は 近所のお弁当屋さんなどで使われている食材が並んでおり 明らかに業務用のお店でした。

冷凍になったきんぴらとか和菓子に飾り用の花。小さなカップはもちろん なんと味付け用のタレまで売られていました。

展示形態は段ボール箱のままで いかにも一般のお客さん対象でないように見えても 並んでいる商品が一般のスーパーと変わらないお店が多いのです。

「業務用」といえば安いと感じてもらえるから そういう名前を付けておられるのかもわかりません。

あるいは 商品をケースごとに並べ量販を意識していることもあるでしょう。

業務用スーパーといいながら 買い物の様子などからおおかたは一般客でしたが 私は弁当屋さんや仕出し業者の手の内を見ているような思いで楽しみました。

 

 

外交



家人が積極的に外交を始めています。

外交といっても 外国と交渉するようなことではありません。また外交員のような商品の紹介をしているのでもありません。

ホームベーカリーで焼いたパンとか 珍しいいただきものをおすそ分けすることで おもに近隣の方々と交際し「つながり」を深めようとしているのです。

もっていく品物をきっかけにして 中心は情報交換のような会話だろうと想像していますが それで人間関係を深めようとしているのです。

地域の人たちには 何かをしてもらうとか何かをいただくと かならずといっていいほどお返しをされる習慣が見えます。

そのときふたたび話しが盛り上がり 往復でつながりが深まるようです。

共鳴して共感して それが仏法へのつながっていくことを期待しています。


 

 

日食観察



昨日は日食でした。朝のニュースでそれを知り お天気が良ければ見ようかなと かるく思っていました。

その時刻になって家人が「日食はどうなったんだろう」とつぶやきました。

「見よう」 と思い立ったのですが観察する道具はありません。

そこで子どものころの体験を思い出して 煤ガラスを作ろうと思いました。

ところが板ガラスがありません。大きなガラス瓶の底にろうそくを当て 煤ガラスを作ってみました。

一度目は煤が厚くて真っ暗。二度目はまぶしくてダメ。

そこであっさり諦めました。

観察しなかったからといって 自分にとって不都合は何もありません。誰かを悲しませることもありません。話題の仲間に入れないのはいやだという年齢でもないのです。

動機とか思いの浅さは 目標を放棄することも簡単にできます。

そう思うと何かを成し遂げるために 継続し続けるためには動機とか思いがとても大切だと 失敗事例から学びました。


 

 

選択基準



行事が重なったとき どちらを選ぶかという選択があります。

基本は 先に計画されていた方を優先しますが そうとばかりいえないことがあります。

遅れて決まった行事であっても 内容によっては先約をお断りしなければならないときがあります。

その一つが集落で行う共同作業です。

過疎高齢化の地区であれば 出席の優先度はとくに高くなります。一人欠けることによって 仲間への負担が大きくなるからです。

梅雨時期には 雨のために集落の道が損害を受けることがあります。そのときにかかる緊急の招集などは最優先になります。

そう考えることがコミュニティーの存続です。

今日はお寺の門徒総会の予定ですが 先日の雨で被害を受けた地区の水路掃除が行われることになって 急遽2名の方が欠席になりました。

結果は後日お知らせします。気をつけて作業をなさってください。